モバード M95クロノグラフ / MOVADO Ref.19038 Cal.M95

ヴィンテージ性を損なわないノンポリッシュ品です。

ヴィンテージ モバード市場は近年急成長しており、コレクターの間で地位を高めています。

惚れ惚れするムーブメントです。

Cal.M95は、モバードとゼニスが合併後こそは エルプリメロ と置き換えられてしまいましたが、当時はモバード内で最高のクロノグラフとして主力商品を支えたムーブメントの一つでした。

Cal. M95 について注意すべき点の 1 つは、下部のプッシャーがクロノグラフをスタート・ストップし、上部のプッシャーがリセットする点です。

従来のクロノグラフとは真逆の操作方法というわけです。

ケース裏蓋には"FB刻印"が刻まれております。

はて？FB刻印とは？

世界初のねじ込み式防水ケースバック構造を特許申請したフランソワ・ボーゲルによる製造品である事を指す刻印の事です。

ロレックスが後にこの特許を買収し、オイスターケースを作ったとも言われています。

フランソワボーゲルはロレックスの他にも様々な著名ブランドに防水ケースを供給しており、

かの有名なPatek Philippe Ref.1463 "Tasti Tondi"や、Ref.565にFB刻印が見られます。

（当店自慢の、Tiffany by MOVADO K18無垢 にもFB刻印が刻まれています！）

裏蓋表面には当時のオーナー様の名前が刻まれています。

「ジャック・ウーレイ」、ヨーロッパ系の名前ですね。

この時計がどのような歴史を辿り、どのようなオーナーの変遷を迎えてきたのでしょうか。

1950年代に生産されたピースの一つが今ここにあり、正確な時を刻んでいると考えるとロマンが尽きません。