エニカ シェルパガイド33 マーク2移行期モデル ワールドタイム / ENICAR Sherpa Guide 33 MarkⅡ World Time Ref.126/001

36mmのツールウォッチや32mmのドレスウォッチが主流の時代に生まれた、驚異的な直径43mmのエニカ シェルパガイド。

当時の控えめな時計のサイズに比べれば、目覚まし時計を身に着けているようなもので、手首に大きな存在感を放ちます。

EPSA社製 スーパーコンプレッサー ケース に搭載されるムーブメントは、ENICAR社製 Cal.AR1146です。

搭載されているワールドタイムベゼルは、24時間で1周するGMT針に現在地の都市名が記された回転ポインターと赤い両回転インナーベゼルを合わせることで 世界の時刻を把握できます。

シェルパガイド マーク１はムーブメント内に使用されている人工ルビー石が30個でしたが、マーク２以降は33個となり、「シェルパガイド33」というネーミングの由来となります。

当個体はめったに見られないマーク１→マーク２移行期モデルです。

マーク１

「ドット夜光 あり、バー・ハンズ、33表記無し」

移行期個体（当個体）

「ドット夜光 あり or なし、パドルハンズ、33表記あり」

移行期ではない完全版マーク２

「ドット夜光 なし、バー・ハンズ 、33表記あり」

マーク３

「ドット夜光 なし、バー・ハンズ、33表記あり」

ENICAR社製純正５連ライスブレスレットは、手首周り17.0cmまで対応します。

この時代のGMTウォッチを数多く見てきましたが、このように激しく、かつ均一なヤケやベゼルの色褪せが見られる当個体からは、およそパイロットの腕に長い時間装着され、凛とした日差しの中で焼かれた個体なのであろうという事を感じ取りました。

先代オーナー達がコックピットで過ごした時間、故郷や独立のための闘争の物語を感じさせてくれます。

ヴィンテージと旅を愛する人にとって、これ以上のヴィンテージタイムピースを見つける事は容易ではないでしょう。