ヴィンテージ・ミリタリーウォッチの基礎知識

各国の軍や官公庁向けに作られたヴィンテージ腕時計(ミリタリーウォッチ)を選ぶときに知っておきたい、規格、刻印、主な種類と確認点をまとめたページです。当店のミリタリーウォッチはミリタリーウォッチの一覧からご覧いただけます(販売済みを含みます)。

ミリタリーウォッチとは

軍が定めた仕様に沿って作られ、兵士や搭乗員に支給された時計です。暗い場所や動きの中でも読みやすい文字盤、壊れにくいケース、整備しやすい構造など、実用のための仕様が優先されています。同じ規格の時計を複数のメーカーが納入した例が多く、メーカーより規格や刻印で呼ばれることもあります。

主な規格と呼び名

  • タイプ A-11(アメリカ):第二次世界大戦期の米陸軍航空隊向けの規格です。黒い文字盤に白い数字、秒針を止めて時刻を合わせられる機構(ハック機能)が特徴で、ブローバ、エルジン、ウォルサムなどが納入しました。例:ブローバ タイプ A-11。詳しくはブローバのヴィンテージ時計、ハミルトンのヴィンテージ時計でも触れています。
  • MIL-W-3818(アメリカ):戦後の米軍で使われた腕時計の規格番号です。文字盤やケース裏に規格番号が記されたものがあります。例:ブローバ 米軍官給品 MIL-W-3818A
  • W.W.W./ダーティ・ダース(イギリス):第二次世界大戦中、英国陸軍の規格「W.W.W.」(Watch, Wrist, Waterproof)に沿って、スイスの12社が納入した腕時計の通称です。オメガもその1社です。例:オメガ ダーティダース
  • マークXI(イギリス):英国空軍向けの航空時計です。IWCのヴィンテージ時計で解説しています。
  • 英国空軍の装備品番号「6BB」:英国空軍の時計には、ケース裏に「6BB」で始まる装備品番号を刻んだものがあります。例:ニューマーク イギリス空軍支給品 6BB

刻印の見方

  • ブロードアロー(↑形の矢印):英国の官給品であることを示す刻印です。文字盤やケース裏に入ります。
  • 支給先・用途の略号:第二次世界大戦期のドイツ陸軍向けの時計には、ケース裏に「D」「H」の刻印を持つものがあります。例:グラナ ドイツ陸軍支給品
  • 規格番号・装備品番号・個体番号:ケース裏に規格番号や装備品番号、支給時の管理番号が並んで刻まれることがあります。

クロノグラフ

航空機の搭乗員向けには、クロノグラフも支給されました。レマニア5100は軍用クロノグラフにも採用されたムーブメントです。例:チュチマ ミリタリークロノグラフ レマニア5100。ほかのクロノグラフはクロノグラフの一覧をご覧ください。クロノグラフの操作や機構の違いはヴィンテージ・クロノグラフの基礎知識で解説しています。

購入前に確認したいこと

  • ケース裏の刻印(規格番号・装備品番号・ブロードアローなど)が、その時計の規格や年代と合っているか
  • 文字盤・針が交換されていないか。夜光の色が文字盤と針で揃っているか
  • ハック機能(秒針停止)がある規格の場合、竜頭を引いたときに秒針が止まるか
  • ケースの摩耗や打痕。実用品だったため、使用の跡があるのが一般的です
  • 整備(オーバーホール)の時期

当店で販売する時計には6か月の動作保証(自然故障のみ)をお付けしています。詳しくは保証制度をご覧ください。お手持ちの時計の修理・オーバーホールのご相談も承ります。

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