ル・ガン ヴィンテージクロノグラフ / Le Gant Vintage Chronograph Cal.7736

丸みを帯びたテレビ形状のケース、日本にはないカラーリングが非常にエキゾチックな人目を惹くデザインで、他人と被らない個性を発揮できるでしょう。

Le Gant は、モンゴメリー ウォードのデパートがチェーンでの販売契約に基づいて製造した時計に使用する商標です。

モンゴメリー ウォード は 1872 年に Aaron Montgomery Ward によって設立され、1883 年までに 中間業者を排除して消費者が直接注文・購入できるサービスを提供しました。

それは「ウィッシュ ブック」として広く知られるようになった会社のカタログで、 240 ページ、10,000 アイテムにまで成長しました。

その後、モンゴメリー ウォード は 1926 年に最初の小売店をオープンし、1940年代までに パテック フィリップの時計を含む高級ブランドがウィッシュブックで販売されるまでに成長しました。

残念ながら、第二次世界大戦にてモンゴメリー ウォードが衰退し始めた後 この時計が作成された 1970 年代までに、モンゴメリー ウォードは終焉を迎えようとしており、ラベルが1990 年代にセイコーに売却され、2000 年までにモンゴメリー ウォードとLe Gantは無くなりました。

この年代の時計の多くは バルジュー社、ヴィーナス社、ランデロン社 等と言った舶来ムーブメントであること、絶妙なサイズ感により貴重なコレクターズアイテムとなっています。

当個体に搭載されているバルジュー7730後継機であるバルジュー7736は、ツーレジスタクロノグラフの手巻きムーブメントであり、1966年～1973年にかけて生産されました。

高価なコラムホイール式クロノグラフの代用品として20世紀半ばに誕生し、クロノグラフが一般の手にわたるきっかけとなりました。

また、バルジュー7730はのちにブライトリング、IWC、パネライなどのメーカーがカスタマイズ・リブランディングして販売したムーブメントの基礎ともなっています。

現在でもすべての企業がゼロから時計を組み立てているわけではなく、大手高級ブランド（タグホイヤー、ウブロなど）はETA社のムーブメントや様々な外注部品を使用しています。