金無垢・金張り・金メッキの見分け方
ヴィンテージ時計の金色のケースには、金無垢、金張り(ゴールドフィルド)、金メッキ、ヴェルメイユなど、作りの違うものがあります。見た目が近くても素材と価格は大きく異なるため、ここでは表記と刻印の読み方、購入前に確かめたい点をまとめます。当店の金無垢の時計は「金無垢」の検索結果からご覧いただけます(販売済みを含みます)。
金無垢
ケースそのものが金の合金でできているものです。金の含有率は「K(カラット)」または千分率で表します。
- 18K:金75%。刻印は「18K」「0.750」「750」など。
- 14K:金58.5%。刻印は「14K」「0.585」「585」など。アメリカ市場向けの時計に多く見られます。
- 9K:金37.5%。刻印は「9ct」「.375」など。英国では9金が時計のケースに広く使われました。
刻印は裏蓋の内側にあることが多く、ケースメーカーの刻印が並ぶこともあります。
当店で扱っている例:ジャガー・ルクルト クラシック 2針 Ref.9131-21(18K)、Tiffany&Co. by MOVADO トリプルカレンダー Ref.4919(18K)、ダンヒル メモボックス(18K)、ユニバーサル・ジュネーブ コンパックス Ref.52219(14K)、ハミルトン 3針 Cal.735(14K)、ロンジン デニソンケース Ref.13322(9K)
金張り(ゴールドフィルド)
真鍮などの地金に、金の板を熱と圧力で接合したものです。電気メッキより金の層が厚く、1950年代ごろまでのアメリカの時計に多く見られます。
- 表記の例:「10K GOLD FILLED」「GOLD FILLED」「ROLLED GOLD PLATE」。フランス語圏では「LAMINÉ」と表すものもあります。
- 「10K」とあっても金無垢ではありません。「GOLD FILLED」などの語が続くかを確かめます。
- 懐中時計のケースには、「WARRANTED 20 YEARS」のような年数の表記があるものがあります。金の層の耐久年数をうたったもので、金無垢の表記ではありません。
- 「GOLD CAP」「GOLD CAPPED」は、地金に金の板をかぶせた作りを示す表記です。
当店で扱っている例:ロンジン ツートンダイヤル Ref.1048(10K金張り)、ウィットナー デュアルタイム(10K金張り)。販売済みの例:ウィットナー ジュネーブ・オートマチック(10K GOLD CAP)
金メッキ
地金の表面に、電気メッキで薄い金の層をつけたものです。金の層の厚さを「ミクロン」で表記したものがあります。
- 表記の例:「GOLD PLATED」「20 MICRONS」「10 MICRONS」。スイス製では「PLAQUÉ OR G」(Gは電気メッキの意)と表すものがあります。
- 国産では「厚膜金メッキ」「20ミクロン」などの表記があります。
- ケース本体が金メッキで、裏蓋だけステンレス(SS)というものも多くあります。
当店で扱っている例:ユニバーサル・ジュネーブ 3針 Ref.406508、ブヘラ オーバル Ref.1574、ロダニア ドリームライン、タカノ プレシジョン(20ミクロン)、ブローバ デイデイト(20ミクロン)
ヴェルメイユ
銀無垢(SV925など)のケースに金をかぶせたものです。地金が銀なので、刻印は「925」「STERLING」など銀の表記になります。金の層が落ちると銀の色が出て、黒くいぶされた色になることがあります。
当店で扱っている例:カルティエ マストタンク LM、ロンジン ヴェルメイユ Ref.4138。銀無垢の懐中時計についてはヴィンテージ懐中時計の基礎知識でも触れています。銀の刻印の読み方はヴィンテージ時計の銀無垢ケースの基礎知識にまとめています。
購入前に確認したいこと
- 裏蓋の内側の刻印(純度、GOLD FILLED、MICRONS などの語)と、商品説明の素材表記が一致しているか
- ケースの角、ラグの先、裏蓋のふちなど、擦れやすい所に下地の色(真鍮の黄色や赤み、銀の黒ずみ)が出ていないか
- 過去に強い研磨を受けて、ケースの形が痩せていないか。金張り・金メッキは研磨で表面の金が削れるため、強い研磨は避けるのが一般的です
- 竜頭や尾錠の素材がケースと揃っているか(交換されていることがあります)
- 整備(オーバーホール)の時期
当店で販売する時計には6か月の動作保証(自然故障のみ)をお付けしています。詳しくは保証制度をご覧ください。お手持ちの時計の修理・オーバーホールのご相談も承ります。
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