ヴィンテージ時計の文字盤の基礎知識

ヴィンテージ時計の文字盤には、今の時計ではあまり見られない作り方や配色のものが多くあります。ここではポーセリン(エナメル)、ギルト・ブラックミラー、ギョーシェ、ツートン、パンダ・逆パンダの文字盤の特徴と、購入前に確かめたい点をまとめます。当店の時計は「ポーセリン」、「ギルト」、「逆パンダ」の検索結果からもご覧いただけます(販売済みを含みます)。

ポーセリン(エナメル)文字盤

金属の板にガラス質の釉薬を焼き付けた文字盤です。陶器のような白さと艶があり、年月が経っても色が変わりにくいのが特徴です。懐中時計や1910〜30年代の腕時計に多く見られます。焼き物なので、強い衝撃で欠けたり、細いひび(ヘアライン)が入ったりすることがあります。

当店で扱っている例(在庫):ロンジン トレンチウォッチ 1910年代(ポーセリン文字盤・赤い「XII」)、ミドー ポーセリンダイヤル 1930年代(Cal.MIDO 10.5)

販売済みの例:ユリス・ナルダン ポーセリンダイヤル

懐中時計の文字盤についてはヴィンテージ懐中時計の基礎知識もご覧ください。

ギルト・ブラックミラー文字盤

黒い文字盤に、金色の文字や目盛りが入った文字盤をギルト(gilt=金色の)文字盤と呼びます。表面に鏡のような艶があるものはブラックミラーとも呼ばれます。1950〜60年代の時計に多く、その後は白い印刷の文字盤が主流になりました。艶のある面は光の当たり方で表情が変わり、屋外ではよりはっきり見えます。

当店で扱っている例(在庫):グリュエン プレシジョン ブラックギルト 1950年代(Cal.N510R)、エニカ シェルパ ブラックミラー 1960年代(Cal.1055)、タカノ プレシジョン ギルトダイヤル 1960年代、ヒルトン クロスヘア・ミラーダイヤル 1950年代

ギョーシェ文字盤

金属の面に、細かい線を規則的に刻んで模様を付けた文字盤です。放射状、波形、格子、同心円など模様の種類は多く、光を受けると模様が浮かび上がります。

当店で扱っている例(在庫):モントドール スモールセコンド 1970年代(黒のギョーシェ・Cal.Tavannes 38)

ツートン文字盤

2色に塗り分けた文字盤です。中央と外周で色を変えたもの、文字盤を左右や上下で分けたものなどがあります。

当店で扱っている例(在庫):ラドー スターライナー デイマスター 1970年代(シルバーとブラックのナイト&デイ文字盤)

パンダ・逆パンダ文字盤

クロノグラフの文字盤で、白い文字盤に黒いインダイアルを置いたものをパンダ、黒い文字盤に白やシルバーのインダイアルを置いたものを逆パンダと呼びます。インダイアルが目立つため、計測した時間を読み取りやすい配色です。クロノグラフの仕組みはヴィンテージ・クロノグラフの基礎知識にまとめています。

当店で扱っている例(在庫):エニカ アクアグラフ 1960年代(Valjoux 72)、ブライトリング コ・パイロット Ref.765CP 1960年代(Venus 178)

購入前に確認したいこと

  • 文字盤が書き直されていないか(リダン)。文字の太さや印刷の調子が、ほかの部分やブランドの書体と揃っているか
  • ポーセリン文字盤の欠け、ひび(ヘアライン)。特に足(取付部)の周りや縁
  • ギルト・ブラックミラー文字盤の剥がれ、擦れ。艶のある面は小さな傷も目立ちます
  • 焼けやシミ。経年による色の変化を好む方もいるため、写真と実物で確かめるのが確実です
  • 針と文字盤の組み合わせ。夜光の色が針と文字盤で大きく違うときは、どちらかが交換されていることがあります
  • 整備(オーバーホール)の時期

当店で販売する時計には6か月の動作保証(自然故障のみ)をお付けしています。詳しくは保証制度をご覧ください。お手持ちの時計の修理・オーバーホールのご相談も承ります。

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